光の妖精たち

Fairies of light

一人一人に思い入れのある映画ヒロインを自己流に作ってしまうのは僭越すぎる行為とは思いますが、芸能人の似顔を作るのが趣旨ではないし、後で肖像権などを持ち出されても面倒なので、あえて顔を女優に似せることにはこだわっていません。とはいえ、もっと可愛く(美人に)作れなかったか、という反省はあります。まだシリーズを始めたばかりの手さぐり状態で、発展途上な分野であることは否めません。

 


 1.ポーレット(禁じられた遊び)


Paulette(Jeux interdits)

2012年発表 身長20cm タント紙使用
戦時中、機銃掃射で両親を失い、引き取られた家の息子・ミシェルと仲良くなりますが、小動物の墓を作って遊ぶという問題児でもあります。二人が別れさせられた後、同名の別人に向かって「ミシェル、ミシェル」と呼びかけながら駆け出すラストは泣けます。
 
 

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2.ボニー・パーカー(俺たちに明日はない)

BonnieParker(Bonnie and Clyde)

2012年発表 高さ30cm タント紙使用
禁酒法時代のアメリカに実在した男女2人組のギャングを描いた60年代ニューシネマ。フェイ・ダナウェイの演じたボニーはモデルのようにスタイリッシュで恰好よく壮絶に花と散るヒロインとして描かれましたが、実際のボニーとクライドは映画以上に冷酷で同情の余地のない悪人だったようです。


3.メロディ(小さな恋のメロディ)

Melody Perkins(Melody)

2012年発表 高さ27cm タント紙使用
イギリスの中学校を舞台に、男女の生徒の初恋。それは終盤の疑似結婚式を含めすべて「ごっこ」で包括されるような幼さと微笑ましさに包まれています。当時、日本中の男の子にとってメロディは理想のクラスメートでした。彫りを深くできずに日本人っぽい顔になってしまったのが残念です。

4.セシル(悲しみよこんにちは)

Cecil(Bonjour Tristesse)

2013年発表 高さ30cm タント紙、和紙使用
ある世代にとっては青春のバイブルともいえるフランソワーズ・サガンの作品。奔放でいて最後は切ない17歳の恋愛体験を描いています。思い切った短髪にした主演ジーン・セバーグの「セシルカット」は新時代の女性の象徴として流行りました。
青いシャツは薄い和紙で作られています。

5エレーン・ロビンソン(卒業)

Elaine Robinson(The Gradurtion)

2013年制作 高さ30cm タント紙、和紙使用
サイモン&ガーファンクルの歌もヒットした青春映画の傑作。そのあまりにも有名な花嫁略奪のシーン。本命のベン以外の男との結婚式で今まさに誓いの言葉を言う瞬間、後方の窓から「エレーン、エレーン!」と言うベンの声。その声に驚き振り返るエレンの姿を作ってあります。ヴェールとスカートは薄い半透明の和紙です。。

 

6.ジェルソミーナ(道)

Gelsomina(La Strada)

2013年発表 高さ27cm タント紙使用
馬鹿力で粗暴な旅芸人に引き取られた純真な女性がけなげにパートナーを務めつつも、男の身勝手さに嫌気がさし、脱出します。数年後、旅芸人はいつも彼女が歌っていた歌を別の町で聞きますが、そこで悲しい現実を知ります。
この主人公ジェルソミーナは純粋無垢ということでロリータっぽく描かれがちですが、精神的には遅れているものの大人の女性で、演じていたジュリエッタ・マシーナもその時27歳ぐらいでした。それをふまえて子供に見えないように作ってあります。
 
 

7.マリア(サウンド・オブ・ミュージック)

Maria(The Sound of Music)

2014年発表 高さ30cm タント紙使用
戦時中、ナチスの迫害を逃れて逃避行するトラップ一家の実話を、悲惨にせずミュージカルによって美しく描いた作品。挿入歌の「ドレミの歌」や「エーデルワイス」はよく知られています。このフィギュアのモデルにもなった家庭教師のマリアはのちに一家の主人と結婚し、マリア・フォン・トラップとなりました。すなわち、この物語の作者が彼女自身なのです。
 
 
 

8.バーバレラ(バーバレラ)

Barbarella(Barbarella)

2014年発表 高さ30cm タント紙使用
イタリアの成人向けコミックを原作とした伊仏合作のSF映画。SFといっても、科学的な部分はなく、美女を描かせたら右に出るもののないロジェ・バディム監督が、夫人でもあったジェーン・フォンダの美しさとエロチックさをこれでもかと追及した耽美的な作品となっています。
 
 

9.ジュヌビエーブ・エメリー(シェルブールの雨傘)

Genevieve Emery(Les parapluies de Cherbourg)

2014年発表 高さ30㎝ タント紙使用
アルジェリア戦争の頃のフランス、シェルブールの傘屋の娘。恋人が戦場に招集されて音信不通となり、あきらめて他の男と結婚、そこへ除隊した元彼が帰って来て・・・という、今でこそベタな恋愛ものの定番ですが、甘美なミュージカル仕立てでヒットしました。主演のカトリーヌ・ドヌーブは当時フランスを代表する美人女優でした。
 
 
 


 10.スカーレット・オハラ(風と共に去りぬ)

Katie Scarlet O'Hara(Gone with the wind)

2015年発表 高さ30㎝ タント紙・和紙使用
ヴィヴィアン・リーの鮮烈なデビュー作となった映画史に燦然と輝く超大作の主人公です。男勝りな南部の富豪の娘ですが、南北戦争を機に運命を翻弄されていきます。時に反発し、時に助けられるレット・バトラーとの関係がストーリーの縦軸です。本作品は前半に登場したパーティードレス。スカートのひだは和紙で再現。紙の量が多いので意外と重くなりました。
 
 
 

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