ノンジャンル1

Non-genre

ここでは、1988年の個展「紙々の王国」および1989年の個展「紙工錯誤」で発表したワンシートクラフト作品を紹介しています。



   
  1.法隆寺夢殿
Yumedono

1986年発表 B2カラーケント紙使用
1988年個展「紙々の王国」より/1988 private exhibition works
オリジナルでは抜き型を土台に残してデザイン的な面白さを狙いましたが
収納スペースの都合上現在では本体のみで保存してあります。
現存では最も古い作品で、古典の前に桜蔭会美術展で公開していました。 
 
   2.ノイシュバンシュタイン城
Neuschwanstein

1987年発表 B全ケント紙使用
1988年個展「紙々の王国」より/1988 private exhibition works
部品の多い作品は、背景のどこからパーツを引っ張ってくるかがワンシート
クラフトの悩みどころ。この作品では、蛇腹に折りたたんだ土台の陰から細
かい部品を少しずつ引き出して組み合わせています。
 


 3.出雲大社
Izumo-Taisha

1988年発表 B全ハイチェック使用
1988年個展「紙々の王国」より/1988 private exhibition works
最初の個展での目玉作品。当時は、「どうして一枚の紙だけでこんなものができるの?」と思わせることに快感があったので、こういった複雑な建造物を作っていました。展開図の抜き型を土台に残していますが、この方法だと作品全体に比べて立体部分の占有率が小さくなってしまい、バランスが悪くなってしまう欠点もありました。現在では本体のみ切り離して保存してあります。

 
  4.マンモス骨格
Mammoth


1988年発表 B2レザック使用 
1988年個展「紙々の王国」より/1988 private exhibition works
紙を二つ折りにして昆虫を作るところからワンシートクラフトは出発しました。
骨格はその延長で、とにかくこのように直線的で硬質なフォルムはペーパー
クラフトにもってこいの素材といえるでしょう。
 
  5.犬
Dog

1988年発表 B1レザック使用
1988年個展「紙々の王国」より/1988 private exhibition works
徹底的なリアリズムにこだわって作ったボクサー犬。足の先まで円筒で閉じられ
たスキのなさで、設計に2か月もかかりましたが、その完成度の高さが裏目に出
て、これが一枚で、接着剤も使っていないという基本がなかなか理解してもらえま
せんでした。
 
    6.フォルクスワーゲン
Volks wagen

1988年発表 B5カラーケント使用
1988年個展「紙々の王国」より/1988 private exhibition works
ポップアップ(飛び出す絵本) も、ペーパークラフトの中心的な分野です。ここで
は一枚紙の切り起こしによって車のポップアップを作ってみました。土台が二重
になっているのは、閉じたときに穴を見えなくするためです。
   
 7.ヘビ
snake

1989年発表 B4オフメタル使用
1989年個展「紙工錯誤」より/1989private exhibition works
一枚の紙による蛇のリアルなポーズ。背中を山型に折ると体のカーブがきつくなり、一枚の紙ではありえない重なり方をしますが、ペーパークラフトの心得のない人にはそれが理解できないらしく、不思議がられたのが面白かったです。
  8. C62
Steam Locomotive

1989年発表 B2カラーケント使用
1989年個展「紙工錯誤」より/1989private exhibition works
私にはペーパークラフトに重量感を出すために逆光で暗く撮影する癖があるため、前面がよくわかりませんが、機関車下部の細かい構造も忠実に再現してあります。発表時には土台を付けていましたが、収納にかさばるので、後に立体部分だけ切り離してしまいました
  9.Seagull

1989年発表 B2LKカラー使用
1989年個展「紙工錯誤」より/1989private exhibition works
フィッシングクルーザーの中央部の複雑さが創作意欲をかきたてて作ってみました。この作品は青い紙の裏の白面を折り返して作ってあり、青い面はそのまま背景の海として使っています。写真には写っていませんが、船の前方には、やはり白面を折り返して作ったカモメが飛んでおり、それが作品名の由来です。
 
  10.オペラハウス
Operahouse

1989年発表 B3LKカラー使用
1989年個展「紙工錯誤」より/1989private exhibition works
ごぞんじシドニーのオペラハウスを真横から見たところ。このアングルで紹介されることがあまりないから、ピンとこないかもしれませんね。背景の抜き型を見れば、地面を含めて4つの部品しかないことがわかります。この頃から、複雑すぎる作品はかえってワンシートクラフトの特性をうすめてしまうということで、逆に単純化を試みた作品が現れてきます
 

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